キム・グァンヘ「Orum」 インタビュー

2019年10月23日

キム・グァンヘ 写真展「Orum」が京都写真美術館ギャラリー・ジャパネスク1F「月」で10月15日(火)~10月27日(日) まで行われているのでレポートをお届けします。

展示作家のキム・グァンヘ氏

Q .今回の展示名「Orum」について

オルムとは、韓国済州(チェジュ)の方言で寄生火山(火山の中央火口の外にある、山形の火山堆積物)のことを指します。済州島(チェジュ島)には368のオルムがあります。以前訪れた時に数々のオルムの滑らかな稜線に魅了されて、その良さを抽象化して作品にしようと思いました。

Kim Kwanghae「Orum」展示風景

Q.なぜ「Orum」の風景を赤と青のカラーでイメージ化したのですか?

あらゆる生命の根源は陰陽であり、それを色で表すならば青と赤になります。それはまだ、天と地の調和でもあります。それゆえに、生命の開始と連続性でひろげて見せたいと思いました。

Kim Kwanghae「Orum」展示風景

Q.今回の展示で鑑賞者にどのようなメッセージを伝えたいですか?

日本の方にとって私のことはあまり知られてないですから、お客さんの新鮮な反応が楽しみであります。ステートメントにも記していますように、青と赤の陰陽が作り出す独特の世界観の中に没入して、深い瞑想にふけって欲しいと思います。

Kim Kwanghae「Orum」展示風景

Q.今後の作品制作について

日本は写真のための化学薬品が進歩していて、暗室で現像する薬品がたくさんあります。韓国では個人がそれを購入することができません。韓国で、暗室で現像するアナログな作品を作りたいのですが、環境整備がまだまだ途上にあります。和紙、韓紙のような特別感のある素材を用いて、独自の世界観を持った新たな作品づくりを目指していきたいです。

Kim Kwanghae「Orum」展示風景

展示作家のキム・グァンヘ氏

キム・グァンヘ 写真展「Orum」
会期: 2019/10/15 ~ 2019/10/27(最終日17時まで)
会場:1F「月」
時間:11:00~18:30
※無休、入場無料
URL: https://kyoto-muse.jp/exhibition/87368