【パリブログ】Vol.8「ストライキ」

パリブログ / 2019年12月16日

今月5日から始まった年金制度改革に反対するデモ。ストライキはフランスの風物詩?とも言えるが今回は規模も大きく非常に長く、いつ終わるのか先が見えない。12日に政府が改革概要を発表したが、逆に労組側は反発し「ストの拡大宣言」という火に油をそそぐ形になっているようだ。

今回ストライキを行っているのがTGVやユーロスターなどの国際線と、中長距離の電車を走らせるSNCF(フランス国鉄)と地下鉄、バス、トラムなどを運営するRATP(パリ交通公団)の労働組合なので、ほとんどパリの交通は麻痺している。通勤時間帯の朝晩の数時間は運行する路線もあるが、それも間引き運転で閉鎖している駅もある。電車が来たとしても、電車は満員で乗れるとは限らない。駅構内に人が溢れる様子も連日報道されている。

公共交通機関が使えないのなら、と車で移動する人が増え、9日の朝にはパリを含むイル・ド・フランス圏では、631kmの渋滞が起きたようだ。それならばと、シェア自転車のVelibや、電動キックボードなどで移動する人も。ただ、なかなか見つからない。夕方の帰宅ラッシュ時にはバイクが歩道を走っていたりする。

幸いというべきか、私はまだ職場が自宅なので、直近でものすごく困ることはないのだが、一度賃貸物件に行かなければいけないことがあり、その時は歩いて向かった。なによりも外出の予定が立てられないことはかなり気分が塞ぐ。黄色いベスト運動のデモもまだ続いているし、今年はデモやストライキが多く、行動が制限されることが多かった。

もうしばらくすると、ギャラリーの内装工事が始まる予定だ。

ただでさえ遅れるのが当たり前と言われるフランスの工事なのに、社会的な要因でさらに遅れる可能性もあり頭が痛い。

とはいえ、デモやストライキが起きない都市はフランスではおそらくないだろう。順応してどうにかこうにかやっていくしかないようだ。 クリスマスや年末までには、ストライキが収まることを願っている。