~死へ向かう生をリンゴで表現したコンセプチュアル作品~
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渋谷ヒカリエのすぐ隣にある雑居ビル B1Fにある「CASE TOKYO」は、アートブック専門の出版社CASE Publishingの展示スペースです。写真集など出版物に関した展示を行う場として、一般的な写真展とは違った視点からの展示が行われています。
会場の様子。中央には写真集に関連したものも展示されています。
現在行われているのは、Ahn Jun(アン・ジュン)さんの国内初の個展です。2018年10月に刊行された写真集『One Life』に収録された88点の中から、22点のプリントが展示されています。
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「どうすれば死と生を目に見える形に置き換えられるのだろうか? 生への理解が私たちに内在する“恐れ”を和らげることはないだろう、だからこそ偶然と必然が運命のように交差する時に生み出される「一瞬」が美しい。ーーアン・ジュン」(ステイトメントより)
アン・ジュンさんはアメリカで美術を勉強し、現在は韓国ソウルを拠点に活動する女性写真家です。祖父の死がきっかけで考えるようになったという死生観のメタファー「生きるとは死へ向かうもの」を、写真を通してコンセプチュアルに表現。家族が空中に投げたリンゴを高速シャッターで撮影した作品は、緩やかな放物線を描きながら落下に向かう過程を切り取っていて、その先の死を予想させます。
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CASE TOKYOのディレクター・小林 暢弘さんは「アン・ジュンさんは韓国を中心に世界中で活躍している写真家です。写真集の出版記念として、収録作品のプリントをはじめ、刷り出しや色見本、束見本といった過程の付随物を展示しています。ぜひ写真集も手にとって見ていただきたいです」と話してくれました。
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会場には写真集とプリント付きの特装版を展示販売しているほか、装丁の箔押しに使われた金型なども展示。また、隣接スペースでは、同時発売のアン・ジュンさんのセルフポートレート集『Self-Portrait』(赤々舎)をはじめ、様々な写真集が販売されています。
死生観のメタファーをリンゴで表現したコンセプチュアルな世界に興味のある方は、ぜひ会場へ足をお運びください。
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【アン・ジュン 展覧会「One Life」】
会期:2018年12月15日(土)〜2019年2月2日(土)
11:00~19:00
会場:CASE TOKYO(休廊日:月・日・祝祭日)
http://case-publishing.jp/jp/exhibitions/tokyo