~ 小さな草花や昆虫たちの、瑞々しい命の輝き! ~
マクロの視点で草花や昆虫を撮影している、自然写真家の石井孝親さん。作品の最大の魅力は、瑞々しく透明感のある世界観です。会場には、朝日を受けて透明な光をこぼすオオイヌノフグリやツクシなどの小さな草花、朝露に羽根を濡らした蝶や蜘蛛の糸など、45点の作品が並びます。一枚一枚の作品に、草花や昆虫たちの命の輝きを感じ、野辺で遊んだ子どもの頃の気持ちを思い出させてくれます。
石井さんがカメラを手にしたのは14歳の時。愛読書の昆虫図鑑のような写真が撮りたいと、成績アップを条件にマクロレンズ付き一眼レフを手にしたそうです。以来約35年にわたり、主に昆虫や草花を撮り続けてきました。
「子どもの頃から昆虫が大好きで、しゃがみ込んで昆虫や草花をじーっと観察していました。現在でも被写体を探す時は地面に着くくらい身を屈め、子どもや昆虫の目線になって探します。大人の目線で見ると何もない野原でも、子どもの目線で見ると小さな命がたくさんあるんです。見ているだけで楽しくて、たまに撮影するのを忘れてしまうことも(笑)」
石井さんの作品に共通する瑞々しく透明感のある世界観は、朝露の残る早朝に、透過光で撮影することで生まれます。撮影場所は、近所の神奈川・新治(にいはる)市民の森にある里山を中心に、植物園など身近な自然。撮影は週に約2~3日、午前3時頃に起きて、日の出前には現場に到着し、日の出と共にシャッターを切るそう。草花や昆虫の体についた朝露が、朝日を受けて輝く瞬間を一度でも見てしまうと、もっと見たいという意欲がわいてくるのだとか。
「草花や昆虫の生命力を感じ、虫たちの話し声が聞こえる気がします。写真は一期一会です。同じ被写体、同じ場所での撮影でも、必ず何らかの新しい発見があります。写真教室では、撮りたい被写体だけじゃなく、周りにも目を向けるように伝えています。これからも身近な自然、手の届く自然を撮り続けたいです」
子どもの頃に持っていた虫取り網が、カメラに変わっただけですねと笑顔で話す石井さん。自然への一途な愛情に心惹かれた方、瑞々しい自然を見て癒されたい方は、ぜひ足をお運びください。
10月28日(土)14:00からギャラリートークがあり、撮影方法や撮影エピソードなどを話してくださるそうです。
【石井 孝親 写真展「小さな自然との触れ合い」】
会期:2017年10月26日(木)〜11月1日(水)
10:30~18:30(最終日は15:00まで)
会場:キヤノンギャラリー銀座(日・祝休館)
http://cweb.canon.jp/g…/archive/ishii-smallnature/index.html
※銀座での展示終了後は、大阪・福岡・名古屋での巡回展も予定されています!
石井孝親さんのオフィシャル・サイト
http://www2.ttcn.ne.jp/naturephoto/