6月中に徐々に規制が緩和されたロックダウンは、7月に入りほぼ解除された。もちろんコロナ以前というわけにはいかない。それでも、外出制限の撤廃や文化施設、飲食店のオープン、屋外でのマスク着用義務の解除など、一年以上におよぶ規制からの開放感をパリジャンも楽しんでいる。
6月21日の「音楽の日」やEURO2020のフランス代表の試合の夜は、コロナ以前のようなお祭り騒ぎとなっていた。
ギャラリーでは、清永安雄写真展の『Japanese life』を規制解除から7月上旬まで行った。本来、3月開始の予定で、広告のタイミングが外れてしまったことにより、規制解除で一気にイベントが再開したことで、人の流れが大きな美術館やデパートに集中したことで、集客には苦労した。
反省点はあるが、展示を企画し、告知をするごとに、ギャラリーと作家の認知が広がるはずなので、運用を改善しながら夏休み明けの展示準備を進めている。
延期とキャンセルが続いていたアートフェアも再開している。6月にはルーヴル美術館地下のカルーゼル・デュ・ルーヴルで「Art Shopping」が、オペラ地区のアトリエ・リシュリューで「FOCUS ART FAIR」というイベントが行われていた。
ヨーロッパのアート市場では、アートフェアでの売買が一般的なので、下半期には我々も出展を企画している。購入を目的に来場する人も多いと思われるので、どれだけ良い反応が得られるか楽しみだ。良い結果が出れば、パリに留まらずフランスの地方都市やヨーロッパ各国のアートフェアにも出展して、作品と作家の名前を売っていきたい。
先行きは未だ不透明だが、半年後や来年に向けて前向きに一つずつ準備していきたい。