夏休み明けからようやく本格的な営業ができるようになり、この3ヶ月はあっという間に過ぎていった。
既に年末に差し掛かっているが、2021年の下半期を簡単に振り返ってみたい。
●9月 UNSEEN視察、初めてのヴェルニサージュ
フランス国外のアートシーンを見るためにヨーロッパのフォトフェアの中でも重要な位置にある、UNSEENへ。オランダのギャラリーはもちろん、フランスやEU域内のギャラリー、日本から来ているギャラリーもあった。オランダ人のお客さんの割合が大きく、まだパンデミック前のように諸外国からお客さんが来る状況ではなかったが、品定めをするコレクターと一点でも多く販売したいギャラリーの熱気に会場は満ちていた。
多様な作家の作品を一度に見ることができるのが、アートフェアの利点だが、国や街によって求められる作品の傾向は異なる。パリでは、色使いが少ないシックな作品が好まれる傾向にあるように思うが、ここではカラフルな作品や幾何学的な構成などモダンな作品が多かったように思う。
来年はUNSEENにこだわらず、パリから離れたアートフェアにもどんどん出展していきたい。
また、9月下旬スタートの展示に合わせて初めてヴェルニサージュ(レセプションパーティ)を行った。作家の来仏がまだ叶わないので、ずっと先延ばしにしていたが、ギャラリーを知ってもらうための、必要不可欠なイベントだ。初めてということもあり、反省点もあったが、ようやく公式に(?)お披露目を行うことができた。
●10月 アートサロンへ初参加
パリで試してみたかったアートサロンへの参加がようやくかなった。ルーヴル美術館の地下の展示スペース「Carrousel du Louvre」で行われた「ART SHOPPING」へ出展。アートサロンもパリではパンデミック以降、久々だったので、たくさんのお客さんが訪れた。
お客さんと直に会話をすることができるし、出展者同士の交流もあった。ふだん、ギャラリーでは出会えないお客さんに会えるチャンスでもある。
私にとっては、申請から展示、撤去まで一通り経験できる貴重な機会でもあった。やはりフランス、運営への不手際(発注してあるはずのイスとテーブルがオープン直前まで届かない…)などもあったが、無事に乗り切ることができた。
●11月 展示REAL開始
PARIS PHOTOがある11月は、パリのあちこちで写真のイベントや展示が始まる時期。我々もこの時期に合わせて、清永安雄氏の作品「REAL」の展示会をオープンした。10月のサロンでのPRや、様々な媒体でのPRを行い、ヴェルニーサージュも大いに盛り上がった。
まだ作家が来れる状況ではないため、展示の紹介ビデオを制作し、流したがとても好評だった。リピーターの方々も少しづつ来てくれるようになり、下半期の活動の成果が少しづつ出てきたようにも感じた。
X'masシーズンの今月は好評の「REAL」を12月末まで延長し、地下スペースで写真とペイントを組み合わせた「EXISTANCE」と「KYOTO」という2シリーズの展示を行なっている。
年末もパンデミックは予断を許さない状況が続いているが、2022年はさらに新しいことに挑戦していきたい。
Photo Gallery JAPANESQUE Paris
14 Rue Saint-Sulpice, 75006 Paris
https://kyoto-muse.jp/paris/